Webシステムのチェックもお早めに…

木曜日 , 6, 6月 2013 Leave a comment

Windows XPのサポート終了に伴うWindows 7や8などの後継OSへの移行をどうするかということが話題になっています。
あまり話題にのぼることはありませんが、大ヒットをしたWindows XPの標準ブラウザだったIE6を対象としたWebシステムもまた潜在的な問題を多数抱えていて、新しいシステムへの移行を含む何らかの対応が必要になっています。


とあるお客様から電話があって、お客様のお客様のEDI(インターネット経由の発注システム)にアクセスできないのだとか…

このEDIというのは、見た目から推測するとWebシステムが流行り始めた頃に構築されたと思われる割と古いシステムで、対象としている思われるブラウザはIE6(専用帳票を出力するために、マイナーなプラグインを使用)という代物。
少し前に、そのEDIを運用している部署から「Internet Explorer 10(IE10)では動作に問題があるから、こう対応して欲しい」という文書が送られてきました。
おそらくIE10がリリースされ、テストチームが不具合を発見し、IE10が、Windows Updateを介して自動インストールされる頃を見計らって、送ったのだと思います。
その文書が、私のところにも転送されてきたのですが、内容は「なるほどこのあたりはひっかかりそうだという箇所」に対する対処法が記載されていました。

ただ…
その時点でのお客様とのやり取りの中では、IE10でも動いていたようなのですよね。
(電話でのやりとりだったので画面は見ていないません)

事態が変わり始めたのは数日前から…

まず、「画面が表示されなくなった」との電話が…
一般のお客様なので、スクリーンショットを送っていただくことも困難。

とりあえずの対処として、IEの互換表示モードの存在と互換表示モードへの切り替え方を電話でレクチャー。
これで再度表示を試みたところ「画面が表示された。使えた」との連絡をいただきました。
(電話でのやりとりなので画面は見ていません)

「これで解決…」と、思いきや…

今日になって、再度の電話です。
お話を伺っていると、どうもダメなようです。
一般のお客様なので、「どこがどうダメでどのような状態なのか」ということを電話口で聞き出すことも難しかったので、現象から状態を推測しました。
その結果、「キャッシュに残存しているデータの存在」が動作に影響を与えている可能性を疑い、CTRL+F5キーの同時押しで、強制リロードの方法をお伝えし試してもらったところ、現象は解決。
以前と同じように使えるようになったようです。
(電話でのやりとりなので画面は見ていません)


これも「いちおう解決」という状態なのではないかと考えています。
マイクロソフトの最新ブラウザIE10は、インターネットの標準仕様に即した非常にお行儀の良いブラウザに仕上がっており、将来のバージョンでもこの流れは変わることがないと思います。
ユーザが必要としそうな機能を独自に実装をし続けたIE6などの古いブラウザを対象としていたシステムでは、今回の事例のようになんらかの問題が出てくる可能性が非常に高いと言えます。
下位互換性を大事にするマイクロソフトらしく互換表示モードが用意されており、見え方の互換はある程度再現されるようですが、スクリプトやプラグインのサポートまでを含めると以前のIEと完全に同一の動作とは行かないようです。

クライアントであるWindows XPは、家電量販店にひとっ走りしてWindows 7や8など最新のWindowsを購入すれば、ひとまず最悪の状況を脱することはできます。
ですが、Webシステムでは、業者を呼べばすぐに直せるというものではなく、多くの場合、原因の特定、解決方法の調査、プログラムの修正、確認…などの多数の作業を要し、多くの時間を必要とします。
基幹業務を管理視するシステムなど、止まってしまっては困るWebシステムを運営している方は、なるべく早い時期に一度チェックされることをおすすめします。

現在使用しているWebシステムに不安を感じられたら、是非ご連絡ください