CO2センサーごとの計測値を比較してみる ~ 換気の実効性を確かめてみる (第3のセンサー投入)

土曜日 , 1, 5月 2021 Leave a comment

M5Stackを使ってCO2モニタを自作する(SCD30編)』、『もっと安価にCO2モニタを自作する(SGP30編)』と異なる方式で二酸化炭素濃度を測定してみたところ、驚くほどの差が出てしまったので、どちらの値が正しいのか確かめてみたくなりました。
第3のセンサーを投入し同じ部屋で計測をした記録です。

MH-Z19C

今回使うセンサーはZhengzhou Winsen Electronics Technology Co., Ltd.の『MH-Z19C』というものです。
型番で検索を行うとたくさんの候補がでてくるのですが、どれもちょっと怪しい。
信頼のおける秋月電子通商さんから2500円くらいで買いました。

MH-Z19Cはそのままの状態ではGroveコネクタで簡単に接続というわけにはいかず、MH-Z19Cから出ているピンとM5Stackのピンをケーブルでつなぐ必要があります。

ここは偉大な先人の知恵を使わせていただきました。

nara256さんがQiitaで公開されている『ESP32(M5Stack)で作る、安価なCO2モニタ【秋月でCO2センサ取扱開始 記念】 – Qiita』という、そのものずばりな記事を読みながらM5Stackとセンサーをつなぎます。

MH-Z19CとM5Stackを接続

nara256さんは、センサーから計測値を取得するプログラムも公開されている( https://github.com/nara256/mhz19_uart )ので、これも使わせていただきます。
公開されているプログラムそのままですとM5Stackシリアルに取得した値が出力されてしまうので、LCDに表示するようちょっとだけ改造をしました。

MH-Z19Cからも値がとれるようになったので、先に用意した2つのセンサーと比べてみます。

IMG_6377

製品名

CO2/eCO2(ppm)

SEEED SCD30搭載 CO2・温湿度センサ
(NDIR方式)

922

M5Stack TVOC/eCO2ガスセンサユニット

400

Winson CO2センサーモジュール

(NDIR方式)

760

3つともばらばらの値です。
ただ、NDIR方式のセンサー2つは比較的近い値のような感じがします。

二酸化炭素濃度の変化を観察して換気の実効性を確かめてみる

新型コロナウイルス感染症対策として室内の換気が求められていますが、どのくらい実効性があるのか確かめてみたくなりました。
15分ほどガスコンロを使ったあと、窓を2カ所開放した上で換気扇を回して換気を行い、二酸化炭素濃度がどのように変化するか10分ごとに観察してみました。
(信頼性の高いCO2計測器を使っての比較ではないので、参考としてお使いください)

使用機材

本体側はどれもM5Stack/M5Stickファミリーなので計測に影響を与えることはないと考えています。

観察

  1. 換気を開始する前
    NDIR方式のセンサーは二酸化炭素濃度の値こそ違えど、近いと言えば近い値が取れました。
    IMG_6382
  2. 10分後
    値こそ違えど二酸化炭素濃度はかなり下がっています。
    TVOC/eCO2センサーは…
    IMG_6385
  3. 20分後
    さらに二酸化炭素濃度が下がりました。
    IMG_6387
  4. 30分後
    20分後の状態とあまり変わらなくなってきました。
    IMG_6388

20分程度の換気でも二酸化炭素濃度が大きく下がることがわかりました。
換気は有効そうですね。

まとめ

M5Stack社のTVOC/eCO2ガスセンサユニットだけが大きく外れた値を出しているので、この機械が故障していないか確認する必要がありそうです。
対して、NDIR方式のセンサー2つはそれらしい値が取れているように見受けられます。
NDIR方式のセンサーは比較的高いという印象を持っていたのですが、MH-Z19Cの場合、日本国内の販売店でも2500円前後ととても安価に入手できるのが魅力的です。
M5Stack BASICを使った場合、本体代3500円とあわせても6000円くらい、M5StickCなら本体代の2500円とあわせて5000円くらいとかなり安価にCO2モニタが自作できそうです。

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