RIALAB.

結論から書きます。
そのMacにはカスペルスキーがインストールされていませんか? されているのならアンインストールしてください。

最近、Macでインターネット上のコンテンツを見ると、表示が異常に遅かったり、途中で止まってしまったり、はたまたまったく表示されないということが続いていました。

個人が趣味で開設しているようなwebページならまだしも、Yahoo!のような超大手が開設しているwebサイトまでもが同様の現象でまともに見られなくなっていました。
とはいえ、100%そうなる訳ではなく、見られたり見られなかったり、再読み込みすると見られたり…と発生する現象がまちまちで、「まーた、AppleがSafariを改悪しちゃったか!?」「もしかしてネットワーク環境のどこかが壊れちゃったのかなぁー」 くらいにのんきに構えていたのです。
ところが、同じ症状が他のMacでも起き始めるようになり、「さすがにこれはおかしいぞ!?」 と思い始めました。
そこで原因を考えてみると、あるソフトをインストールしたタイミングぐらいからおかしくなり始めているような…

あるソフトの名前は…
「カスペルスキー 2016  マルチプラットフォーム セキュリティ」
(以下、カスペルスキー2016)。
ロシア人のユージン・カスペルスキーさんが興した会社のあのセキュリティソフトです。

カスペルスキー2016の設定をいろいろと変えてみたものの症状は改善せず、我慢して使うにもwebページを開くたびに高確率で問題が起きてしまうため、業を煮やし、一台のMacからカスペルスキーをアンインストールしてみました。
すると…
とっても快適にwebサイトが閲覧できます。久しぶりに「ネットサーフィン」 という言葉を使いたくなるくらいに快適です。
気をよくした自分は、さらに別のMacからカスペルスキーをアンインストール。やはり、超絶快適にwebページが表示されます。
原因はカスペルスキーっぽいことがほぼ特定できました。
検証のため、再度カスペルスキーをインストールしてみると… 見事に不快な状態に逆戻り。
確定です。犯人はKaspersky。

私は、声を大にして訴えます。
Mac上のブラウザでwebコンテンツを閲覧しているとき、表示が遅い、表示がされない、途中で止まるといった現象が起きているとき、そのMacにカスペルスキーがインストールされているのならば、迷わずアンインストールして、別のセキュリティソフトに乗り換えてください。
ライセンス料は無駄になりますが、精神衛生上はすこぶるよろしいです。
ちなみに、現象を確認したOS Xのバージョンは、OS X El Capitan(10.11)とOS X Yosemite(10.10)です。 

なお、別のセキュリティソフトをオンラインで購入するときは、カスペルスキーをアンインストールした後にした方がよさそうです。
なぜならば、決済のページでページが表示されないといった現象が発生するかもしれませんから。
私はそれで「二重課金されるかも…」とガッカリしました。 (カード明細を見る限り、いまのところ大丈夫なようです)

ずーっとKasperskyを愛用してきましたが、Mac版ではなく、Windows版にも色々と問題があるようです。
直近で発生した問題では、応研社の販売管理ソフト「販売大臣NX」 がインストールされたWindowsマシンにカスペルスキー2016をインストールしたところ、販売大臣が動作しなくなりました。
カスペルスキーの設定などをかなり変更してみましたが状態は変わらず、アンインストールしたところ問題なく販売大臣が動作するようになっています。(その後、別なセキュリティソフトに切り替え)

2016年8月2日に配信が始まった「Windows 10 Anniversary Update」で追加された機能「Bash on Ubuntu on Windows」についても、カスペルスキー2016がインストールされている環境で導入を行おうとすると、設定の途中で止まってしまうようです。
「Bash on Ubuntu on Windows」については、タスクトレイからカスペルスキーのメニューを表示させ、カスペルスキーを終了させることで続行できるようです。

インターネット上の情報を検索してみても、カスペルスキー2016はあまり評判がよくないようですね。
どうもおかしい…と思ったとき、まずカスペルスキーがインストールされていないかチェックしてみてください。